ソーシャルな場でもペースを崩さない方法

目標を意識しながら、ソーシャルイベントを楽しむためのおすすめのヒントをご紹介します。

Kelsey Green
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栄養士(健康科学学士、栄養医学)
5分で読める

目標を意識しながらソーシャルイベントを乗り切るには

減量に取り組んでいると、ソーシャルイベントはこれまでの進み具合を試される大きな場面のひとつに感じることがあるかもしれません。平日は食事を記録し、カロリー目標の範囲内におさめて順調にコントロールできていても、友だちとの外食や家族のお祝い、仕事終わりの飲み会で、そのリズムが崩れてしまうことがあります。

研究によると、人はひとりで食べるときと比べて、グループで食事をすると最大76%多く食べる傾向があることがわかっています(1)。これは 食行動の社会的促進 と呼ばれ、ソーシャルな場では自然と食べる量が増えやすくなる傾向のことです。食べ物をシェアしたり、会話が長引いたり、量が読みづらかったりすると、自分で思っている以上に食べてしまいやすくなります。

だからといって、減量中にソーシャルな予定を避ける必要があるわけではありません。

ここでは、減量目標に沿いながらソーシャルな集まりも楽しめるようにするための、実践しやすい5つの方法を紹介します。ソーシャルイベントを後戻りのきっかけにしないためのヒントです。

1. イベント前に食事を抜かない

ソーシャルイベントの前に食事を抜いたり、日中ほとんど食べなかったりして、カロリーを“取っておこう”としたくなることはよくあります。理屈ではよさそうに思えても、実際には逆効果になることが少なくありません。

強い空腹のままイベントに行くと、食べ物について意識的に選ぶのがずっと難しくなります。空腹時には、体はすぐにエネルギーになるものを求めます。すると量への意識が下がり、普段ならもっとコントロールしやすい食べ物でも食べ過ぎやすくなります。

また、食事を抜くことで血糖値が下がり、空腹感やイライラ、食べ物の前で“コントロールできない”ような感覚が強まりやすくなります。そういうとき、体はただできるだけ早くエネルギーを補おうとしているだけなので、高カロリーの食べ物がいつも以上に我慢しにくくなります。

おすすめしたいのは、日中はいつも通り食べて、ひどく空腹な状態でイベントに行かないことです。空腹が強すぎなければ、食事をもっと楽しめて、満腹のサインにも気づきやすくなり、自分のペースで食べながら目標に合った選択もしやすくなります。

2. 量に気をつける

ソーシャルな場では、食べ方そのものが変わりやすくなります。食べ物をシェアしたり、大皿で出されたり、ビュッフェ形式だったりすると、気づかないうちに量が増えがちです。さらに、会話やお酒、音楽などの気が散る要素があると、意識して決めたつもりがなくても、予定より多く食べてしまいやすくなります。

ビュッフェやシェアプレートが特に難しいのは、自然な“食べ終わりの区切り”がなくなるからです。また、1回の食事として座って食べるよりも、だらだらつまみ続けやすくなるので、満腹感にも気づきにくくなります。

イベント中ずっと少しずつつまむのではなく、最初にバランスのよい1皿を作って座って食べ、それを自分の食事として扱うのがおすすめです。さらに、ゆっくり食べること、ひと口ごとにフォークを置くこと、今どれくらい空腹かを途中で確認することも意識してみてください。そうすると、食べ過ぎる前に満腹に気づきやすくなります。

3. まわりの人に自分の目標を伝えておく

多くの人にとって、家族や友だちに減量目標を伝えることは、皿の上の内容を変えることより気持ちの面で難しく感じられます。家族や友だちはたいてい善意からですが、食べ物は気づかいやお祝い、つながりを表す大きな手段でもあります。そのため、ときには「もっと食べなよ」「もう一杯どう?」「今日は楽しもうよ」といった、さりげないプレッシャーにつながることがあります。たとえ自分が健康のために違う選択をしようとしていてもです。

目標を伝えるといっても、大げさに宣言したり、集まりのたびに減量の話にしたりする必要はありません。多くの場合、正直にさらっと伝えるだけで十分です。たとえば 「今は食べ方を少し意識してるんだ」「今は健康を優先してるんだよね」「もっといい習慣を身につけようとしてるところ」 くらいで十分なことが多いです。誰かに食べ物や飲み物をすすめられたときも、落ち着いて 「ありがとう、今は大丈夫」 と言えばそれで十分です。詳しく説明したり、謝ったりする必要はありません。

4. 食事はその場で記録する

ソーシャルイベントでは、普段より記録が難しくなります。自分で作った食事ではないことが多く、量もはっきりせず、何が入っているのか正確にわからないこともあります。そのため、どう記録すればいいかわからなくなり、結局なにも記録しないままになりがちです。でも、完璧でない記録でも、まったく記録しないよりずっと役に立ちます。ざっくりした記録でも意識を保てますし、「今回はいいか」と流してしまう気持ちを防ぎ、継続を崩しにくくしてくれます。

その日の終わりまで待つのではなく、その場で記録すると、まだ記憶が新しいうちに選んだ内容を残せます。記録漏れや細かい抜けを減らせて、1日の摂取量を見失いにくくなります。

実践のコツ:食べるものを選んだら、できるだけ早めに記録しておきましょう。材料や量がはっきりしないときは、おおよそで大丈夫です。忙しいときは、あとで記録できるようにお皿の写真をさっと撮っておくのもおすすめです。fatsecret Smart Assistant や Smart Food Scan を使えば、1品ずつ入力しなくても、食事全体を説明文として記録できます。シンプルにしておくほど、記録は続けやすくなります。

5. 食べ物以外の活動に目を向ける

食べ物には、人を自然に集める力があります。そして多くのソーシャルな集まりで、食べ物は中心的な存在です。近況報告をする場も、カフェや外食、飲み会、誕生日、仕事のイベントなど、食べ物や飲み物が中心になりがちです。減量しながらカロリーを記録していると、これは大きな負担になることがあります。

ソーシャルな時間の 一部 を、食べ物中心ではない活動に向けるだけでも、食べ物の選択をずっと考え続けるプレッシャーが減り、社交を避けたり生活を変えたりしなくても、目標に沿って過ごしやすくなります。

ちょっとした変化でも大きな違いになります。ブランチの代わりに散歩とコーヒーにする、一緒にピラティスに行く、マーケットをぶらぶら見る、公園でテイクアウトのコーヒー片手に会う。そんな過ごし方でも、食べ物を中心にしなくても十分につながりは作れます。

こうした工夫は、メニューや量、選択をいつも考え続ける精神的な負担を軽くするのにも役立ちます。食べ物が主役でなくなると、プレッシャーも減り、考えることも少なくなって、その場の人との時間をもっと楽しみやすくなります。

現実の生活に合わせて考える

減量中は、最初の反応としてソーシャルイベントそのものを避けたくなるかもしれません。自分で食事や日常の流れを管理しているほうが、コントロールしやすく感じることもあります。でも、ソーシャルな場を避け続けるのは、長い目で見ると現実的でもなければ続けやすい方法でもありません。

ソーシャルライフから離れるのではなく、参加しながら楽しみつつ、それでも目標に沿っていられる工夫を作っていくほうが、ずっと効果的です。事前に備えておくこと、普段通りに食べておくこと、量を意識すること、記録の習慣を続けること。こうした小さな行動が、1回のイベントで1日の総摂取カロリーが大きく乱れる可能性を減らしてくれます。

減量とは、ソーシャルライフから引くことではありません。自分の減量目標を支えられる形で、それをうまく乗りこなす方法を身につけることです。

ポイントまとめ

  • ソーシャルな場での食事は、自分が思っている以上に行動に影響します。グループでは多めに食べやすいと知っているだけでも、イベントにもっと意識的に向き合いやすくなります。
  • 極端な制限は逆効果になりがちです。“カロリーを節約する”ために食事を抜くと、あとで空腹が強くなり、コントロールもしにくくなります。
  • ある程度の決まりごとは、進み続ける助けになります。1皿だけにする、その場で記録するといった小さな習慣が、無意識のつまみ食いを食べ過ぎに変えにくくしてくれます。
  • 1回のイベントで結果が決まるわけではありません。減量は、1回の食事やお祝いではなく、何週間、何か月という単位での普段の積み重ねで形づくられます。
  • 本当の成功は、現実の生活の中で続けられることです。目標はソーシャルな場を避けることではなく、勢いを失わずに参加できる力をつけることです。

参考文献

  1. 食行動の社会的促進に関する系統的レビューおよびメタアナリシス(2019). doi: 10.1093/ajcn/nqz155
Kelsey Green
栄養士(健康科学学士、栄養医学)